電撃文庫 なれる!SE 8 読んでみた

電撃文庫

なれる!SE 8

nareru_se_08

表紙は次郎丸縁(じろうまる ゆかり)。

すげぇ名字だな。

今回は、案件防衛。

前巻の最後でリドルトリル案件を奪われた。

トップセールスで案件を持っていくという

結構えげつない手法のアルマダ・イニシアティブ。

次郎丸はそこの新人社員。

工兵君とはプレゼン会場で出会い

新人同士ということで意気投合するが、

アルマダにスルガの案件をどんどん奪われていく。

「仕事も給料も効率が全てだと思いません?楽して稼ぐのが一番、

 稼動を掛けずに儲けられるならそれに越したことはない。

 余分な手間や頑張りはただの自己満足でしかないって」

次郎丸にやり込められ続ける工兵君が

偶々スポーツジムで次郎丸とあった時に言った言葉だが、

いい感じに社会に染まってきてるなぁと思った。

投げやりっぽい台詞だが、真理であると考えるわ。

客から見ればその人がどんな技術があろうと関係なく

欲しいものを、欲しいときに、欲しい分だけくれればいい。

その為以外の稼動時間など無駄なだけ。それ以外などただの自己満足。

一見腐って言ったような台詞だけど、

客の立場と技術者の立場、両方の立場に立てるようになってきたとも見れる。

成長してるねぇ。

対して、次郎丸は

「私は見てみたいんです。今のハードワークを乗り越えた先に何があるのか。

 自分がどんな人間になれるのか」

これもまた、技術者として大事なことで

自分の成長を願って仕事に向かえれば

前向きに取り組めるし、結果として良いものができる。

双方何も間違っていないな。

ただ今回の終わり方も、

前回と似たような感じで技術云々とは別のところで決定され、

なんかもやもやした感じで終わる。

が、工兵君にライバルといえる存在ができたのはいい事だ。

できれば女性じゃなく、男性できて欲しかったが。

いやなんか工兵君の周り、女性多すぎない?

なんだかんだで今回も面白かったな。

この調子だと10巻までは行きそうだな。

次巻も楽しみだ。